2016年10月19日水曜日

いろいろなこと

18, Pazdziernik, 2016
wtorek

授業前に、コートと傘をここで預けなくてはいけません。
あ、図書館もです。
教室の廊下を歩いていると、Hey!と声をかけてくれる人が増えました。名前も覚えてくれました。だからといってどうってことはないのですが、このルールを教えてもらったので。

あと、東洋学部中国語学科のポーランド人(私と一緒の授業を受けている)に、中国人留学生を紹介してもらったら、なんと、寮でよく一緒に料理している学生だった…しかも鶏肉をくれた…すでに知り合っていた…世界はせまい…
ついでに、彼女に限らず中国から来る人って、一度に3、4品も作ります。そんなに食べるの!?ていうくらいに。しかも鶏がらスープから仕込んでいる日もあって、びっくり。その彼女は一緒になるといつも味見させてくれますが、おいしいぃぃ!たしかに中華料理って何皿も出すか、と思ったり。


あと数日で、ポーランドに来て1か月経ちます。

異国だからか、何もかもが初めてだからか、ここに来て感情の振れ幅がやたらと大きくなりました。
友だちができた、ポーランド語が通じた、振込ができた、同じことで笑えた、いい写真が撮れた、洗濯ができた、お米がつやつやに炊けた(鍋でですよ!)、食べ物がおいしい、青空がきれい、向こうから挨拶してくれた…嬉しいことはとことん嬉しいし、楽しいときはとことん楽しい。日本だったらそんなことでこんなオーバーリアクションにならないだろうってくらい、ささいなことにも何かしら感じる(感じてしまう?)ようになりました。

その分だけ、いやそれ以上に、何ともいえない複雑な感情に、毎日毎日悩んだり、もがいたり、自問自答したり、することも多くなりました。
日本で友だちがどんどん社会に出るなり海外に挑戦するなり活躍していくのを見ていると、1年間学生期間を延ばしてまで、お金と時間をかけて行かせてもらっているのに、私だけポーランドで取り残されていきそうでこわいって、毎晩思いました。←ここ、過去形ですからね(笑)

でも、自分の「わからない」のレベルが日本とちがいすぎてどうしよう!っていうショックと、初めて授業で発言できて、初めて小テストで満点がとれた、つまりわかった!ときの感覚、両方を味わうことが、今ポーランドでできています。特に後者は嬉しかったなあ。
「わからない」から来る不安て、とてつもなく苦しいけれど、それを認めながら、かつ自分でもわかるように努力しながら、学問はもちろん、生活力人間力も向上していきたいと思えるようになりました。

1か月は、、、別に長いとも短いとも思いません。1か月は1か月でした。

そしてここまで抽象的なので、授業で何をやっているのか書きます。あ、あえての日本語です。

1、哲学への導入
テキスト指定。毎週1章ずつ(25~30ページ)読んでいくと、全授業回数内で読み終わる、という仕組み。テキストは易しい。辞書なしで読める入門書。会話や哲学者の思考から、各章の最後が関連するexerciseになっているので、授業内ではそれをみんなで話し合う。最近のテーマは、
「口約束は有効か」
「100回中51回成功、49回失敗の場合、成功と言えるか」
「トマトは野菜か果物か」
「音楽は言語か」
先生がやたらと東洋に興味があるらしく、いっつも指名してくる。
初めてAmazon海外版で本を注文した。寮までは届けてくれなかった。

2、記号論
難易度最大。先生のwebからリーディング課題(20ページ)を各自ダウンロードして読んできて、20分の小テストをする、という仕組み。そのwebサイト、英語とポーランド語両方で書いてあって、どちらも流暢ですごい。しかも先生の研究や経歴なども紹介されていて面白い。私の10歳年上なことも。今までのリーディング課題は、
J.Sミル A system of Logic, Ratiocinative and Inductive
フレーゲ On Sense and Reference
ラッセル Descriptions
ものの名前をどうつけるか、ラベルなのかそうでないのか、名前の分類方法(固有名詞か、同じJohnでも人間が違う場合は、)など。1回1回が完結するのではなく、先週のことがつながっているのがいい。ただ、脳が沸騰する。唯一日本語のメモをしてから英語に変換せざるを得ない授業。

3、文化人類学から考える哲学の価値
リーディング課題あり(5~20ページ)、小テストなし。主にイギリス経験論と大陸合理論の哲学者をざっと説明して、その先はどうなるのでしょう、なかなか統一感が見えないけれど、「啓蒙」好きな先生。毎回ひとりの学生が司会者になって、次週のリーディング課題になっている哲学者の基本情報を調べて発表して、気になったところからディスカッションする授業。読んだのは、
フッサール The Crisis of European Sciences
カント What is Enlightenment?
フーコー What is Enlightenment?
いちばん留学生が多い。

4、ポーランド語
よくある語学の授業。自己紹介と挨拶はできます。数字は特訓中。でもお店でポーランド語で値段を言われても払える機会が増えた。読めても書けないのでそれも練習中。隣の台湾の女の子と一緒に頑張っています。「台湾ほんとに好きで、2回行ったよ!」「私も日本行って、これ買ってきた!」→水筒とクリアファイル。名前がわからないけど見たことある猫のキャラクター。

ポーランドでの目標をいくつか立てて来ましたが、軌道修正しなきゃいけないものも出てきて、ちょっと模索中です…もうちょっと詰めてから報告したいと思います。

最後に。

ドアに貼っておいてくれた、ルームメイト(4人部屋、隣にいるトルコの子)からのメッセージ、、、
泣いちゃいますねこれは。

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