2017年6月25日日曜日

最後のブログにします

25, Czerwca, 2017
niedzela

実は早めに帰国しました。ただいま日本。さよならワルシャワ、、、


今いちばん思うのは、解放。達成感や寂しさもありますが、終わった…という安堵感が大きいのが事実です(期待はずれでしたらすみません)。みんな、「あっと言う間だね」って言うけれど、当の本人は全然あっという間なんかではなくて、ちょうどいい時間だったと思います。たしかに時が経つのは早いけれど。

ある先輩の報告書に「留学に失敗はない」という言葉がありました。もっと〇〇すればよかった、よりも「留学に失敗はない」、この言葉を信じてきたから、私には後悔はありません。「成功」もないのではないのかな。そんな簡単に表せるものではないかなと。

日本にいるときとは違う学び、考えができました。いちばん大きかったのは、ひとつの国を多角的に学べたこと。特に宗教と歴史。ひどいくらいに世界史が不勉強な私には(言い訳にはならないが)何もかもが新たな知識でした。ワルシャワ(海外)だからこそ学べることもあるし、日本でできることももっとある、ということがわかりました。



もっとも特異な、かけがえのない期間でした。上手くいかないことだらけでしたが、楽しかった。あの期間は何だったのか、いつでも問いかけられる自分、あのとき感じたことをいつでも思い出せる自分でいたいです。

物理的、精神的に、支えてくださったみなさま、ブログを読んでくださったみなさま、ありがとうございました!本当はもう少しブログに記録しておきたかったことがあったのだけど。お土産話でも聞いてやってください!

2017年6月15日木曜日

ブロツワフ Wrocław

15, Czerwca, 2017
czwartek

ポーランドの西、ブロツワフに行ってきました。過去にはボヘミア公国、ハプスブルク家、プロイセンなどの領土とされ、1945年まではドイツ領でした。




現在は、絵本に出てくるかのような可愛らしい雰囲気です。あとは200を超える小人の像がいたるところにあります。どこを歩いていてもかわいい。今回は時間がなく、日帰りでしたが一泊でゆっくりまわりたかった!陶器で有名なボレスワビエツも近いです。



教会はレンガ造りが特徴的でした。

そして今年ブロツワフは、IFLA(国際図書館連盟)の年次大会が開かれる場所だそうで、いくつか図書館にも行ってみました。が、IFLAの実態を知らない職員さんばかりでですね…むしろ聞いた私が恥ずかしい気持ちになり、こんなものなの?…という気分なのが本音。簡単に紹介文をつけておきます。

ブロツワフ公共図書館(←ブロツワフの図書館についてのサイト)
2017年5月にできたばかりの図書館。ブロツワフ本駅の上にあります。市民だけでなく、旅行客も、例えば電車の出発前までなど、読書ができるようになっています。といっても、ポーランド語が理解できないと読めませんが。広くて落ち着いた館内。


 書架はゆるゆるでしたが、右上の写真の部屋は、1940年代(写真左)から90年代(写真右)までの児童書が展示されていて、手に取ることができます。


青いソファの部屋は子どもコーナーです。他にもマンガコーナーがあり、日本の漫画(ポーランド語訳)もありました(『ONEPEACE』『NARUTO』『黒子のバスケ』など)。

MEDIATEKA
mediaとbibliotekaをあわせた名前の図書館。DVDやCDを扱う図書館です。2004年に、
ポーランドで初めてのマルチメディアの図書館としてオープン。当初は若者向けだったそうですが、見る限り年齢層はさまざまでした。本・雑誌もあります。

Dolnoslaska Biblioteka Publiczna(←IFLAのセッションについてのページもあり)
IFLAの見学コースにもなっている図書館。写真は撮ってきていませんが、児童コーナーに入ると、壁にはさまざまな国の言葉の挨拶が描かれていたり、子どもの絵が飾ってあったりします。あと、絵画の展示もしていました(これは下の写真)。

ワルシャワで見た図書館、本屋さん、訪ねた小学校、出会った子どもやお話しした先生や親世代の方々からは、「世界」というキーワードが、共通したトレンドとして見えた気がします。
それは私がアジア人だから(何かしらの配慮があって接している)かもしれないし、留学生だからかもしれないし、出会った数が少ないかもしれないけれど、母国以外の国(日本に限らず、他のヨーロッパの国も含めて)のことについて知ろう、知らせようという働きかけを結構見たなと思います。









授業の最後に与えられた課題兼テストが、「information literacy」に関わる論文を集めるというものでした。先生からの指示や方法は省略しますが、彼女は「イギリスとオランダでフィルターをかけて。この2国がさかんだから。」というリクエストをしました。ワルシャワでお世話になった司書のかたも、今はスウェーデンに出張しています。こういう出来事も重なって、世界を知る・世界に開いていることをアピールするのが、評価されているのかなと、ブロツワフに来て強く感じるようになりました。

さいご。

ブロツワフ大学図書館
大学図書館は3つに分散していて、メインの図書館は遠くて行けず。リーディングルームに入るときに学生証を見せて、一時預かり。ワルシャワ大学の学生証でOKだったので、ポーランドの大学であれば大丈夫そうです。




ワルシャワ大学図書館は、コートはクローク、荷物は館内OKだったのですが、ブロツワフ大学図書館はすべてNG。使うもの以外は全部預けろと言われた。ちなみに大学はこちら。小人もいます。

正門






2017年6月12日月曜日

最後のクラクフ~古城編~

12, Czerwca, 2017
poniedzialek

以前の記事の日本祭りの様子をワルシャワ在住の知り合いの方が、このブログにあげています。見てみてください。

金曜日で、授業・テスト、すべてが終了しました!!!
ということは、1学年分の授業は受けたということになり、みんな学年が上がるということ…実感がないです。

先週は、またもやクラクフへ。
今回は穴場、知る人ぞ知る、という場所をめぐってきましたー!


この古城は、オグロジェニエツという古城です。「鷲の巣古道街道」という観光ルート上にある遺跡です。クラクフから車で2時間ほどかかる郊外エリアです(クラクフからバスも出ています)。探検しているようでわくわくしながらまわることができます。

元は11世紀にできた要塞です。1241年にモンゴル軍に襲撃され、壊されてしまいましたが、14世紀にまた作られました。さらに17世紀のスウェーデン軍の侵略で再び破壊され、再建不可能の遺跡となり、1949年から10年かけて修復され、今のかたちになっているそうです。

最盛期のオグロジェニエツ城







まわりは左の写真のような岩が道路に沿ってならんでいる地形になっています。これも立派でした。




2017年6月4日日曜日

ポーランド子どもの日と日本祭り

4, Czerwca, 2017
niedziela

ポーランドの子どもの日は、6月1日です。この日は祝日ではないですが、小学校では遠足や、おもしろいイベントが1日中開催されます。あとはアイスクリーム屋さんで子ども割引など。この日に日本文化の紹介をする小学校があるということで、私も通訳のお手伝いに行きました。

体育館で柔道、あとはいくつかの教室で折り紙、和太鼓、三味線、書道のワークショップが同時に行われ、学年ごとに先生が連れてまわる、というものです。ワークショップの先生は柔道以外は日本人(柔道はポーランド人の方が道場を開いている)。私は日本からいらっしゃった書道の先生の説明を英語でオーガナイザーの先生に伝える役目がありまして、その先生がポーランド語で生徒に伝えていきます。




そのあとは体育館で、世界の料理が保護者によってふるまわれます。


最後に校長先生にお会いしました。最近はアジアの生徒も入学してくることがあって、子どもの日に世界を感じてもらおうと思い、ここ8年くらいワークショップを開いているが、日本は今回が初めての試みだったそうです。コルチャック先生の「子どもが笑えば世界が笑う」とはこのことですね!とおっしゃってくださって(通訳を介してですが)、ものすごく感謝されたような気がします。ポーランドの分厚い本をいただきました(もちろん代表者の方に)。

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そして6月3日、大使館主催のビッグイベントです。こちらは大使館から要請があり、事前説明会もあるようなボランティアです。が、さすがは異国。日本では考えられない説明会の段取りの悪さ、当日の要領の悪さが目立つ。こんなに大がかりなのに、当日まで何もしたらいいのか知らされず、当日もほとんど仕事がなく。。。(詳細は割愛)でも友達も増えて楽しかったのでやって後悔なし!Tシャツと名札とお弁当が支給されます。










予想以上にとても大きなイベントでした。特にステージでは、日本から招待された、阿波踊りや浴衣コンテスト、書道パフォーマンス、相撲、などの、さまざまなパフォーマンスを見ることができ、常に観客であふれています。



ステージのまわりには日本食のブースがならび、ポーランド人の行列。空き時間にかき氷を食べました!


日本の企業のブースもあり、そこそこ人が入っていました。あとは当日、商社勤務の方ともお会いして、「僕も会社から派遣されたんですけど、ただ立っているだけですね~まったくもう」という話に。そんな感じで、学生以外の日本人のかたともお会いする機会がありました。





最後はみんなで盆踊り。これが盛り上がる。

日本関連のイベントがここまでの規模で開催されて、しかも地元の人がここまで来るとは思っていませんでした。普段はじろじろ見られがち(なのは私だけではないと信じたい)ですが、こうして少しでも興味をもっているポーランド人がいることがわかったのがよかったです。
あとは大きなイベントの(机や椅子を運ぶくらいしかなかったけれど)裏方になれたのもわくわくしました。あぁ帰りたくなくなってきた…

2017年6月1日木曜日

グダンスク Gdańsk

31, Maja, 2017
sroda

帰国まであと少しなので、ポーランド国内をまわる予定です。

先日はグダンスクというバルト海沿岸の港町に行ってきました。地図上では、ほぼ真上にストックホルムがあり、スウェーデンのニネスハムンというところから船も出ています。


テラス席で、昼間からビールをおいしそうに飲んでいます。
現在は夏のリゾート地としても多くの人が訪れますが、1939年9月1日にドイツ軍の奇襲により(これが第二次世界大戦の勃発につながりますが)、大きな被害を受けた町でもあります。ところどころドイツ風の建物もあります。

特徴は、中央広場がないこと。ドゥーギ・タルグというマーケットスクエアがその代わりになっています。

奥に見える長い建物は市庁舎
バルト海で採れる琥珀も有名です。特にマリアツカ通りは琥珀店がずらっと並んでいます。ツアー客もたくさん見かけました。








海が近いからか、華やかで開放的な町でした。午前中に散策したあとは、もうひとつの目的である、第二次世界大戦博物館に行きました。この博物館は今年の3月23日から一般公開されることになったそうで、ぜひ行こうと思っていた場所です。HPも英語版があり、充実しています。

この廊下に沿って展示があります。122メートルあるこの廊下は展示の軸。人々が戦争についてゆっくり考えてもらいたいという希望が込められているそうです。



ポーランドが戦争によって受けた影響がどのようなものかの展示がメインです。ドイツ、イタリア、ソビエト連邦による攻撃、統制が大きかったことがよくわかります。ナチスが描かれたポスターや、戦争に向かわせるスローガン入りのボードゲームなどのイラスト展示が多かったです。ナチスのマーク入りの軍服や当時のビデオもいたるところで流れています。








「occupation」というコーナーでは、日本についての展示が。




ここには南京事件についての説明があるのですが、「虐殺が30万人、南京で行われた」と書かれています。これに対してある知り合いの日本人は、「ポーランドの子どもたちも大勢見学に来るのに、博物館が中立でないのはおかしい」と言っていた。

意識して見ているのだけれど、無意識になりたいというか、いつもの自分ではない違うモードの自分が見るというか、なんというか、そんな気持ち。