czwartek
「ダークツーリズム(Dark Tourism)」という言葉を知ったのはいつだっただろう…なにで知ったのか、よく思い出せません。チェルノブイリに行ってみたいと思ったのも、いつだったか。
実際にツアーに参加した様子をお伝えします。先に言っておきますが、個人としては疑問が残る、つっこみどころのあるツアーでした…
チェルノブイリは個人で行くことはできず、必ずツアーに申し込まなくてはいけません。パスポートチェックが2回あります。グループは15人くらい。わたしたち以外は全員男性で、国籍もばらばら。英語で会話しているグループはいませんでした。学生も我々だけ。アジアも我々だけ。大男たちに囲まれながらの移動。この時点で若干カオスです(笑)。
ツアー客のテンションや動機に終始疑問でした。前に座っていた2人組が、アイスクリーム片手にずーっとしゃべっていて、大声で笑っていて、写真を撮るときは必ずピースで自分も写るという。小学生か。呆れたガイドさんが、
ガイドさん:‟ How old are you? ” そのツアー客:‟ I’m five.”
私は吹き出してしまった。
車内のビデオ:当時の報道や証言をもとに作られたドキュメンタリーを少し流したあと、チェルノブイリをバックに歌うミュージシャン、チェルノブイリが舞台のホラー映画の予告。そういうふうに使うのはありなのだろうか。
到着。30キロ圏内です。
まわりはなにもありませんが、ところどころ住めそうな集合住宅がありました。バスで通りすぎてしまったのでじっくり見られませんでした。
さまざまな像やモニュメントがあります。
カフェ。
警察署。
事故のあった原発4号機。他(1~6号機)は2000年まで稼働、現在は停止中ですが、2000人がここで働いています。写真は「石棺」が老朽化し、世界から1800億円を出資して作られた新たなシェルター。ニュースがこちら。
ツアー自体は7時間でしたが、それぞれの場所が離れているため一回一回バスに乗って移動していきます。ガイドさんの説明はなく、「着きました。ここはかつて〇〇だったところです。10分後に出発します。」の繰り返し。ツアー客は写真を撮って、ぐるっとまわって、バスに乗る、の繰り返し。
まぁ村だし、住んでいる人だっているしで、アウシュビッツのようなガイドを求めてはいけないのだろうけれど、もうちょっと何かあるんじゃないかなぁと思ってしまいました。そういう人は博物館に行けということか。
感覚としては、川崎や横須賀で流行った「工場夜景クルーズ」とか、ちょっと古めの建物を巡る「廃墟ツアー」に近いものなのではないかなと。私の憶測でしかないけれど、大きな車や機械・メカみたいなものが好きな人っているじゃないですか、まさにここが、「破壊された大きなもの」のオンパレードなのですよ。特に警察署はモーターショー並みに車ばっかりだし。たぶん男性が多いのも関係があるのではないかと思っているのですが…
それから見せ方が故意ではないか?というところがいくつか。特に幼稚園で、りんごや人形の置かれ方、状態が不自然でした(不気味なので写真はなし)。ここにきて黙っちゃう‟ I’m five.” の大男と、「え、なんかちょっとこれ変じゃない?」と話しながら証拠に写真を撮り、ここにきて突然活発になるアジアの女子学生。逆転したこの瞬間は忘れません。
いろいろ書きましたが、行ってよかったです。でも『チェルノブイリの祈り』を読み、NHKのドキュメンタリーを見ても、まだもやっとしたものが残る。実はキエフにあるチェルノブイリ博物館は、残念ながら休館日とかぶってしまい、行けませんでした。行けばもっと感じるものがあったのかもしれない。
調べていくうちに、今まで私が修学旅行で訪れた場所も、「ダークツーリズム」の例として挙げられていたことがわかり驚く(広島以外です)。高校生でダークツーリズムをしていたってことかぁ、もっと知っていたらなぁと思うと残念な気持ちです。というか、そのときにもっと知る機会があっても良かったのでは!?!?と思ったり。
正直言って、ウケてしまった。なんというか、ロシア文化っぽくないか、車内のビデオのあたりなど。ナカムラ
返信削除そうなんです、ウケちゃうんです。もっとドキュメンタリー要素や深刻さが強いのかと思ったら、そうでもなく…という感じでした。
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